WordPressとは何か、と調べはじめると、最初は「ブログを作る道具」のように見えると思います。
私も最初はそう思っていました。文章を書いて、画像を入れて、ブログのように使う道具だと、それくらいに考えていました。
ところがあとになって、海外や韓国のいろんな会社のサイトもWordPressで作られている、という話を聞きました。そのとき少し驚きました。ブログを作るだけの道具だと思っていたのに、実際には会社のサイト、メディア、ポートフォリオ、サービス紹介ページまで作れる仕組みだったからです。
この違いを最初に分かっていないと、WordPressはずっと分かりにくいままになります。
ブログを始めたいだけなのに、なぜサーバーの話が出てくるのか。なぜドメインを別に買う必要があるのか。なぜテーマやプラグインを選ばないといけないのか。なぜ文章を書くだけでなく、Search ConsoleやSEOまで見ることになるのか。
WordPressは文章を書く道具でもありますが、実際には自分でサイトを運営していく道具に近いんです。
WordPressとは何か、ただのブログサービスではない
無料のブログサービスは、たいてい登録すればすぐに書きはじめられます。
たとえば日本なら、Amebaブログ、はてなブログ、noteといったサービスがあります。こういうサービスは始めるのが簡単です。アカウントを作って、文章を書いて、デザインを選べば終わりです。
WordPressも、見た目だけなら似ています。管理画面があって、文章を書く場所があって、画像も入れられます。
でも、構造はちがいます。
WordPress ブログは、自分のサイトを自分で作って運営する仕組みです。ドメイン、サーバー、テーマ、プラグイン、セキュリティ、検索エンジンへの登録まで、運営する人が自分で見ていくことになります。
だからWordPressを「ただ文章を書く場所」としてだけ理解していると、あとで詰まります。書きはじめるより先に、これは「自分で管理するサイトの仕組み」なんだ、という点を知っておいたほうがいいと思います。
WordPress CMSは「サイトを自分で管理する仕組み」と考えればいい
WordPressを説明するとき、よく出てくる言葉がCMSです。
はじめて見ると、難しそうな言葉に感じます。でも初心者のうちは、複雑に覚える必要はありません。
WordPress CMSというのは、ざっくり言えば、サイトの中の文章、ページ、画像、メニュー、デザインを一か所で管理できる仕組みのことです。
昔はサイトを作るのにコードを直接さわることが多かった。今でも、込み入った修正にはコードが必要な場面があります。ただWordPressでは、管理画面から文章を書き、ページを作り、メニューを変え、デザインを調整できます。ここがWordPressの便利なところです。
ただ、ここで勘ちがいしてはいけない部分があります。
コードを知らなくても始められる、という話は、何も知らなくても運営できる、という意味ではありません。
最初は簡単に見えます。インストールもクリック数回で終わることが多い。テーマもたくさんあって、プラグインもたくさんあります。でも運営を始めると、だんだん別の問題が見えてきます。
テーマとプラグインがあるから、自由度が高い
英語圏でWordPressを説明する記事を読むと、ほぼ必ず出てくる話があります。テーマとプラグインです。
テーマは、サイトの見た目を決めます。記事の一覧がどう見えるか、上のメニューがどこにあるか、タイトルの大きさや全体の雰囲気がどうなるか、そういうところに関わってきます。
プラグインは、機能を足します。問い合わせフォームを作ったり、SEOの設定をしたり、セキュリティの機能を入れたり、キャッシュで表示速度を調整したり。
この二つがあるおかげで、WordPressは自由度が高い。ブログにも使えるし、会社のサイトにも使える。資料をまとめるサイトも作れるし、収益を目的にしたコンテンツサイトも作れます。
でも、自由度が高いというのは、選ぶものも多いということです。
テーマを選びまちがえると、あとで修正がしづらくなることがあります。プラグインを入れすぎると、サイトが重くなったり、ぶつかって不具合が出たりします。機能を足すのは簡単ですが、その機能がなぜ必要なのかを判断するのは、そう簡単ではありません。
だから初心者のうちは、最初からたくさんの機能を入れようとするより、サイトを安定して動かすのに必要なものから、ゆっくり見ていくほうがいいと思います。
インストールは簡単でも、WordPress 運営は簡単ではない
WordPressのインストール方法は、たくさん見つかります。
サーバー会社が自動インストールを用意していることもあるし、初心者向けの設置ガイドもたくさんあります。実際、インストールそのものはそれほど難しくない場合が多いです。
問題は、その先です。
WordPress 運営のノウハウは、思ったほど簡単には表に出てきません。
文章をどう書くか。どんなキーワードを見るか。Search Consoleでどの数字を確認するか。記事が表示されないとき、どう直すか。伸びる記事と伸びない記事をどう見分けるか。リライトはいつやるか。
こういう部分は、インストール方法よりずっと難しい。
みんながあまり公開しない理由も、なんとなく分かります。実際に収益が出ているブログや記事の構造をそのまま見せてしまうと、それをまねしたり、似たように書き直そうとする人が出てくることがある。だから「ブログで稼げる」と言う人ほど、自分の実際のブログを簡単には見せられない場合が多いんです。
この構造では、大げさな情報がまぎれこみやすい。
インストールは簡単に説明できます。サーバーのおすすめも簡単にできる。でも運営はちがいます。運営は、読む人のニーズを見て、検索の流れを見て、記事を直して、サイトの状態を確認していく作業です。Googleも、SEOやブログ運営の問題を初心者に一つずつ丁寧に教えてくれる会社ではありません。
長く運営している人でも、ずっと難しさを感じる理由はここにあります。検索の環境も変わるし、読む人が求めるものも変わる。WordPressは、インストールよりも運営のほうが難しいんです。
WordPress.com WordPress.orgは、最初に分けて考える
初心者がよく迷うところがあります。WordPress.comと、設置型(インストール型)のWordPressです。
このあたりは、よく WordPress.com WordPress.org という形で並べて説明されます。名前が似ているので同じものに見えますが、運営のしかたがちがいます。
WordPress.comは、登録して使うサービスに近い。アカウントを作って、その中でサイトを運営する形です。
設置型のWordPress(WordPress.org から配布されているもの)は、サーバーを用意して、そこにWordPressをインストールして、自分で運営する形です。
収益を目的にしたブログや、長く続けるコンテンツサイトを考えているなら、この違いは最初に知っておいたほうがいいです。あとになって、テーマ、プラグイン、広告、SEO、サイトの引っ越しといった場面で差が出てくるからです。
ただ、この記事では深くは入りません。ここは別の記事で改めて整理したほうがいいと思っています。ここでは一つだけ覚えておけば十分です。WordPressという名前が同じに見えても、運営のしかたは同じとは限らない、ということです。
WordPressは、サイト運営とマーケティングを学ぶ入口になる
WordPressは、ブログを作る道具のように見えます。
でも実際に運営してみると、少しちがいます。文章を書くだけでなく、このサイトをどう育てるかを考えるようになります。
どんな読者がこの記事を見つけるのか。その読者はどんな疑問を持っているのか。タイトルは検索の意図と合っているか。記事を読んだ人が次に見る記事は何か。Googleに登録(インデックス)されたか。表示はあるのにクリックがないのはなぜか。
こういうことを見るようになります。
だから、WordPressである程度の収益を作れる人は、ただ文章を書くだけの人ではないと思っています。
大きく稼ぐという意味ではありません。大きな成功例の話でもない。ただ、少なくても一定の収益を作れているなら、その人は読者のニーズ、検索、コンテンツの構造、運営の流れ、マーケティングの感覚を、少しずつ身につけてきた人に近いはずです。
私も、この部分は運営しながら覚えました。
最初はWordPressをブログだとだけ思っていましたが、続けるうちに、これは小さな事業の運営に近いな、と感じるようになりました。サイトを作って、記事を積んで、データを見て、直して、また確認する。その繰り返しだからです。
WordPress 初心者は、最初から全部を知る必要はない
WordPressを始めるとき、最初からすべてを知っておく必要はありません。
いきなりSEO、セキュリティ、サーバー、表示速度、プラグイン、収益化、リライトを全部理解しようとすると、すぐに疲れてしまいます。
WordPress 初心者のうちは、まずこれくらいをつかんでおけば十分です。ドメインはサイトの住所、サーバーはサイトが置かれる場所、テーマはサイトの見た目、プラグインは機能を足す道具、記事とページはコンテンツを入れる形、Search Consoleは検索での表示状態を確認する道具。
これくらいを先に分かっておくだけでも、WordPressを見る目が少し変わります。
WordPressは、ただのブログサービスではありません。かといって、最初から難しく見る必要もない。はじめはブログの道具のように始めてかまわないと思います。ただ続けていくうちに、これがサイト運営とマーケティングを一緒に学ばせてくれる仕組みなんだと、だんだん分かってきます。
この記事では、WordPressを難しく定義するより、これからこのサイトで扱っていく運営の出発点として整理しました。次は、WordPressを始めることと、お金を稼ぐことが、なぜ別の話なのかを記録していく予定です。
WordPressとは何ですか?初心者にもわかるように教えてください。
ざっくり言えば、自分のサイトを自分で作って運営するための仕組み(CMS)です。文章だけでなく、ページ、画像、メニュー、デザインを管理画面から扱えます。ブログにも会社サイトにも使えますが、その分、運営する人が見ていく部分も多くなります。
WordPressと無料ブログ(Amebaブログ・note など)は何がちがいますか?
無料ブログは登録すればすぐ書けますが、WordPress ブログは自分でドメインやサーバー、テーマ、プラグインを用意して運営します。手間は増えますが、その分、デザインや機能、収益化の自由度が高くなります。
WordPress.comとWordPress.orgは何がちがいますか?
WordPress.comは登録して使うサービスに近く、WordPress.orgから配布される設置型は、サーバーを用意して自分でインストールして運営します。収益化や長期運営を考えるなら、この違いは最初に知っておくと後で迷いにくいです。詳しくは別の記事で整理する予定です。
WordPress 初心者は、最初に何から覚えればいいですか?
全部を一度に覚える必要はありません。ドメイン(住所)、サーバー(置き場所)、テーマ(見た目)、プラグイン(機能)、記事とページ、Search Console(表示確認)——この6つの役割をつかむところから始めれば十分だと思います。